会社の役員が変更になる理由って何があるの？会社の役員の変更事由に応じた登記必要書類一覧

会社の役員には(1)取締役、(2)監査役、(3)会計参与があるけれど、（会社の役員の種類って何があるの？各役員の選任方法。各役員の任期。）様々な事情から就任後に役員が変更となる事もあるよ。

そうなんだ～！

変更事由	変更事由の説明	申請書の登記すべき事項の「原因年月日」の記載
就任	新たに役員に就任するというケースです。なお一度役員に就任後、期間を空けて再度役員（再任）になる場合も登記簿上は就任と記載されます。	令和〇年〇月〇日就任
重任	任期満了した役員が退任後も引き続き役員を務めるというケースです。	令和〇年〇月〇日重任
任期満了による退任	任期満了した役員がそのまま退任するというケースです。	令和〇年〇月〇日退任
辞任	役員が自らの意思で役員を退任するというケースです。	令和〇年〇月〇日辞任
解任	株主総会の決議によって役員が解任されたというケースです。	令和〇年〇月〇日解任
死亡	役員が死亡した事により退任するというケースです。	令和〇年〇月〇日死亡
欠格事由に該当	会社法で定める役員の欠格事由に該当した事により退任するというケースです。	令和〇年〇月〇日資格喪失

わ～！７つも会社の役員が変更になる変更事由があるんだね！

そうなんだ。7つのケースごとに、それぞれ登記申請書の登記すべき事項の「原因年月日」の記載が異なるので注意が必要だよ！

（豆知識）会社の役員の変更事由が「解任」や「欠格事由に該当」で登記簿上に「令和〇年〇月〇日解任」や「令和〇年〇月〇日資格喪失」との記載がされると取引先からあまり良くない心象を抱かれてしまうという懸念があるよ。例えば、解任に該当の場合は会社内で身内による揉め事が過去にあったのだろうか？との心象を与えてしまい、欠格事由に該当の場合は何か悪いことをして逮捕された役員が過去にいたのだろうか？との心象を与えてしまう可能性も。できるだけ「解任」や「欠格事由に該当」で登記する事がないように、退任する役員とはよく話し合い「辞任」で登記する事を推奨します！※

解任？

身内で揉め事・・・？

欠格事由？

犯罪犯して逮捕・・・？

会社の役員が変更となる事由には７つのケースがあるというのは、さっきお話ししたよね。

うん！それぞれ登記申請書の登記すべき事項の「原因年月日」の記載が異なるんだよね～！

パンダ君、ばっちりだね！

実は、その7つのケースによって法務局に提出する登記申請書類も異なるんだよ。

登記申請書類も～？？

そうなんだ。

続いては、会社の役員が変更になる事由ごとに法務局に提出する登記申請書類を表でまとめていくよ！

変更事由	法務局に提出する登記申請書類
就任	①登記申請書②株主総会議事録③株主リスト④就任承諾書（場合によっては印鑑証明書、本人確認証明書、印鑑届書、印鑑カード交付申請書も必要。）
重任	①登記申請書②株主総会議事録③株主リスト④就任承諾書
任期満了による退任	①登記申請書②株主総会議事録③株主リスト
辞任	①登記申請書②辞任届
解任	①登記申請書②株主総会議事録③株主リスト
死亡	①登記申請書②死亡届
欠格事由に該当	登記申請書②欠格事由に該当したことを証する書面